今を生きるすべての人へ
歌語りシンガーソングライター 山本晴美
どうしたら「戦争」や「いのち」の話と向かいあう時間が、特別な立場や思想を持つ人の集う場だと思われなくなるでしょうか。
歌語りは、歌と語りと映像で1945年にタイムスリップするドキュメンタリーライブで、戦争の犠牲になり、おとなになれなかった子どもたちへの、恒久の平和への誓いです。「これが正義だ」と決めつけたり、「戦争の憎しみ」を伝えることが目的ではありません。政治や思想から離れて、史実に向かい合い、自分の「いのち」をどう生きて、どう活かすかの希求です。戦争の犠牲となった人々からのメッセージがあるとしたら「いのちの尊さ」、そして戦争を作り出した「人間の傲慢さ」への警告。戦争のない日本で戦争を想像することは難しく、今の社会の生きずらさや見えない不安は、そんなことを考える時間すら、さえぎります。
グローバル化された社会において、これからの世界を動かす若い年代が、今、起きている平和を追求する問題に意識を傾けることを目標に、世界に共通する平和学習プロジェクトの構築を考えてきました。誰でも戦争はいけないことだと言います。その気持ちを政治に反映させるために、いろいろな角度から意見を持つことは大切だけれど、批判や攻撃的な言葉で熱く訴える平和活動の場に居心地の悪さを感じる私は、自分の言葉で考える「共感」の場を作りたいと思うのです。
来月9月、「核の無い世界のためのマンハッタン・プロジェクト」のプロモートにより、歌語りのニューヨーク初演が決まりました。自分が関わる社会で何ができるか考え、行動に移すには、ほんの少しの勇気が必要で、「人」や「社会」が変わってゆくにはきっかけが必要です。歌語りはそのきっかけのひとつになりたいのです。
平和新聞 2019年8月25日
歌語りコンサートを聞きに来てくださった服部さんからお話をいただき、平和新聞の山梨県版に「平和のバトン」Peaceコラムを書かせていただきました。
空いている日と締切日が同日。
字数も多くないので、一気に集中。
この夏は、いくつかの冊子に寄稿文を書かせていただき、こうやって伝える力も鍛えられる・・・心から感謝です。
発行日に読んでくださった方からメールが来ました。
また頑張れる、わたし。
機会をくださった服部さん、ありがとうございました。