年月を経ると、肉体はメンテナンスが必要になってくるようだ。管楽器奏者は歯が命なのだが、歯磨きが下手だと歯医者に言われ、歯周病の治療に通っている。
歯自体はいつもきれいに磨けているのだが、問題は歯茎との境目部分、そこに細菌が入ると、歯の土台の骨がやられてしまうと言うことだ。これ以上悪くしないため、まじめに歯磨きするしかない。
今日は、生きている歯を奥まで、いじられて、麻酔が切れるまでは、つらかったが、元気になると、普通に元気でいられることの有り難さが沸々と沸いてくる。
人の幸せは、財産でも名誉でもなく、幸せを感じる能力自体を高めないと幸せを感じることは出来ないそうだから、こうして時には痛みを感じることで、健康の有り難さを実感し、感謝しなさいと言うことなのだろう(笑)。
つい数日前に、寒空の下、銀行に行く途中に書類を唇でくわえてポケットの中身を入れ替えて、書類を唇から離したとたんに、ぺりっと粘膜が紙にくっついて剥がれた。そこはちょうどフルートの音の出る部分なのだ。
数日間はスースーひどい音で、自分でもがっくりだ!ようやく戻って来てあさってのライブに間に合いそうなのは嬉しい。
何時何が起こるから解らないから、色々なことを慎重にていねいにやりなさいと言うことなのだろう。
気が付いたこと。→剥がれた粘膜は、一瞬前まで自分だった。剥がれた瞬間自分ではなくなった。
死んだら、自分の肉体も、もう自分ではないのだろうと思うとおかしい。この肉体はヤドカリの貝のからみたいなものなのだろう(笑)。
当たり前の健康に感謝して、自分の肉体を大事に愛そうと思った。

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