

いやはや、お待たせしてしまった。時差ぼけが、なかなか治らない(汗・・)。ニューヨークに行く14時間は、本を読んだり、日本時間を維持してしまったため、向こうに着くと、昼眠く、夜中に目が冴えて、空腹。少し慣れたかと思うと、日本では、アメリカ時間が影響して、夕方眠く、夜は目が冴える(笑)。夜1時に寝ても、朝かと思うと、まだ2時間しか経っていなかったりし
て・・(笑)何とかしたいところではある。
さて、帰国してからも、いろいろ予定が立て込んでいて、このままだと、また尻切れトンボになってしまうので、記憶の薄れない内に、この世に命のある内に、書き込もうと思う。
ニューヨークの三日目最終日は、ブルックリン「奇跡の教会」を後にして、地下鉄でハーレムのビッグアップルへ向かう。このツァーの目玉、ハーレムにおけるジャムセッションに参加するためである。
ハーレムは、その昔(1900年代)はドイツ、イタリア系移民の白人の街だったが、その後、1930年代には、黒人が取ってかわり、ハーレムルネッサンスと呼ばれる、黒人文化の花開く時代を迎える。今でも、愛されるスタンダードナンバーを沢山生み出した、音楽の父・D.エリントンや、ビリー・ホリディが有名だ。18年前、私の前回滞在時は4ヶ月は、ロングアイランドに住んでいた。毎週水曜日の、アポロ劇場で行われる「アマチュァナイト」が大好きで、通っていたものだ。
だけど今回は、道を歩くと、見る車は全てポンコツばかり、アメリカンドリームの国は、どうやら一部の金持ちが、富を独占して、多くの他の貧しい人達の居る国になった気がしてならない。昔は本当に物騒な地域だったが、かなり改善しているそうである。
→ニューヨークの歴史ページ
http://www.at-newyork.com/new-york-history/new_york_20c.htm
→アポロ劇場
http://www.apollotheater.org/
さて、ビッグアップルで、ホストバンドをやってくれたのが、日本人女性ピアニストの山本絵理さんと、クリスサリバン(b)、マイケル・トンプソン(dr)の面々。ここでようやく、ツァーの多くの若い女性陣が、みな清水ひろみさんのお弟子さんで、アマチュァジャズボーカリストであることが飲み込めた(笑)。もちろん東京組のキクチ一派も私とその生徒であることは変わりはないのだが・・
リズムセクションもご機嫌で、我が東京組の、師範代・片岡健二(ts)は、All of me を、そして生徒代表の荒尾茂之君(ts)は The girl from Ipanema を、堂々と演奏してくれた。川村芳子さんは、見学(笑)。
私は、I"ll remember April を遊びに来ていた、(tp)の広瀬ミキ君と演奏した、とてもやりやすく、楽しかった。若き日本人テナーサックス奏者・高橋正道(ts)君も顔を見せていたが聴けなかったのは残念!!
その後、清水さんのお弟子さんが入れ替わり立ち替わり、スタンダードソングを熱唱、私も伴奏で参加させてもらった。皆さん、本場で、本場の演奏家との共演、さぞ一生の思い出になったことだろう。
ゲストのシャンソン歌手山口早智子さん
http://atelier-paris.jp/index.htm
と清水ひろみさん
http://www.mmjp.or.jp/live-info/hiromi/
の歌唱も素晴らしく、ハーレムに別れを告げて、このツァーの打ち上げは、ミッドタウンのハートランドブルーワリーチョップハウスで、ステーキのディナーを頂く。(私はへそ曲がりなので、サーモンのムニエルだったが・・)私の演奏を聞いて、ツァー参加者から、CDも沢山買って頂き感謝である。お店のお姉さんはきれいだったが、ビールが極度に苦かったり(替えてもらったが)ステーキの味も、今一との噂もあった。(笑)
さて、最後のライブ鑑賞は、イリジウムというクラブに移動して、ジャズボーカルの大御所シーラジョーダンである。
もちろん、シーラジョーダンの歌唱は素晴らしかった。78歳のご高齢?私の母よりも年上だ。あの元気で、艶やかな歌声は、どうしたら維持できるのか?英語力がもっとあれば、みんなが笑っている場面も、解ってもっと楽しく鑑賞できたのにと残念!
後半は、良い音楽の特徴でもある、また旅の最終日でもあり疲れも溜まり、シーラの歌声を子守歌に、安らかに眠りに落ちて行ったのであった。(笑)
それにしても、飲み物以外一切出さないというこのニューヨークスタイルはどうもなじめない(笑)。サラミや、クラッカー、ピーナッツやお新香などで、飲みながらジャズを聴きたいではないか?でも、ニューヨークのクラブは全て禁煙なのは嬉しい。
音楽や、他に素晴らしい物や事は沢山あったが、どうもこの国は、味覚の点では、著しく遅れているし(うまい店も沢山あるのだろうが・・)すさんだ印象が強い。
一流ホテルだというのに、コンセントは壊れている、トイレのドアが閉まらなかったり、洗面台の水道が、水漏れしていたり・・
帰国後、我が日本国は、何て、快適でホスピタリティに溢れ、犯罪は少なく、国民の教養は高い人が多く、礼節を知る国なのだろう(もちろん、礼節を学んで欲しい人も多いのは事実だが・・)
時々は、外国から自国を見るのも、とても良いことだ。心から、日本人に生まれ、この日本で暮らせることに感謝の気持ちが湧いてくる。もちろん、あの素晴らしいニューヨークとその体験から思うのだが。
このツァーにご招待下さった、ジャズオントップの清水オーナー、ひろみさん、FMココロの看板DJクリス、小橋さん、ほか東京から、参加してくれた、片岡健二師範代、生徒の荒尾茂之君、川村芳子さん、大阪から参加の皆さん、関係者の皆様に、感謝申し上げます。
KOSEのニューヨークジャズクラブ巡りツァー、了。

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