3月9日、私たち宗教者は、いのちと倫理、そして憲法の立場から、核燃料サイクル事業廃止を求める裁判(略称:宗教者核燃裁判)を東京地裁に提訴しました。
2011年3月に起きた東京電力福島第一原子力発電所のメルトダウン・爆発事故からこれまでの日々、私たちはどれほど多くの涙を見てきたことでしょう。それは、過去・現在・未来にわたって安心して生きる権利を奪われた人々の怒りの涙です。これまでの日々、私たちはどれほど多くの涙を流してきたことでしょう。それは、核の領域に踏み込んだ人間の愚かさと傲慢さに打ちのめされ、そして次の世代に手渡すのは、放射能に汚染された世界だと気づいた時に流した自責の涙です。私たちはこのような事態にまで至らせたことを大いに悔いています。では、この国や電力事業者はこの無数の涙を誠実に受けとめ、自らの責任を取る選択と覚悟を私たちに示してきたでしょうか。答えは否です。

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