昨日、「江戸川子どもおんぶず」は、内閣府に対し「子供・若者育成支援推進大綱(案)」(以下「子若ビジョン」)に対する意見を提出した。
http://www.juko-in.or.jp/20160104kowakavisioniken.pdf
つい先日、12月31日には法務省に対し、「若年者に対する刑事法制の在り方に関する意見」を提出したばかりであるが、この「子若ビジョン」改定案への意見募集が12月22日から1月4日までとされていたことにも嫌な作為を感じざるを得ない。
内容の問題点としては、理念の項目が大幅にカットされ、「日本国憲法」の記述もなくなり、これまでの大綱で子ども・若者を、大人と共に生き、社会を構成する主体として尊重するという基本的なあり方が一切なくなっている。子ども・若者の育ちを支援するという趣旨が、「育成」を目的にする方向へと、人権思想の高まりによって進められている世界の子ども・若者施策のなかでは退行している。
民主党時代に、この「支援法」及びそれを受けて「子若ビジョン」が策定されて数年、自民党の思想に合わせて子ども・若者のあり方も、この国独自の道を歩み始めている。この文案も官僚がつくっているのだろうが、現政権を意識して、そこに好感を得られるカラーとスメルを放っている。こうやってナニゲに変えられ、それが地方自治にも浸透していく。
「若者」の文言が減らされ、支援の対象から除外されていくのは、成人年齢の引き下げとも連動しているのだろうが、このような大綱・ビジョンでは、理屈よりも理念が尊重されるべきだと考える。

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