「避難者支援」に関して、20年来パレスチナ支援と反原発運動に関わっている者として私見を述べさせていただく。避難の必要性や必然性に関しては、健康影響の評価にも諸説あり、年齢や立場や意志によっても線引きは難しく、何より未だに収束しておらず先行きも不透明であるから、具体的な議論は横に置いて、建前論の域を出ないことはお許し願いたい。また、私は法律家でも放射能の専門家でもなく、市民社会の構築による社会正義の実現をめざす一活動家に過ぎないことも断っておく。
まず、大前提として、この状況をつくったのは、決して天災ではなく過失と不正義であり、東京電力と誤った国策を推し進めてきた国に責任があること。そして、強制的・自主的にかかわらず原発事故の被害を受けた地域のすべての人々に、次の3つの権利があることを確認したい。

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