原子力行政を問い直す宗教者の会の夏休み企画「北海道寺子屋合宿」は、これまで第1期、第2期で合計200名以上の方々に参加していただきました。
昨日は、第3陣を送り出しました。今回は、浜岡で働いていた息子さんを白血病で亡くし、裁判で労災を認めさせた嶋橋美智子さんが、子どもや母親のお手伝いのボランティアを申し出て同行されるということで、昨日は出発前に郡山の教職員組合会館で、嶋橋さんの話を聴く市民集会を催し、それから晩に仙台港から苫小牧に向かう一行を見送り、未明に帰宅しました。
嶋橋さんの息子信之さんが浴びた放射線は、9年間で51mSv弱で、裁判所は労災を認めました。今の福島や郡山の子どもたちの環境で9年間を過ごすと、160mSvを超す計算になります。
そして、高校を卒業してから浜岡で働いていたころの様子や、発病してからの生活、勤め先の会社や中部電力などの対応などを聞くにつけ、原発の現実は、まさにこのような立場の人の声からこそ考えていくべきだと痛感します。20年以上前のことですが、推進側の画策がより巧妙になった以外、今もまったく変わっていません。嶋橋さんは裁判で闘いましたが、ほとんどは「訴えない」という誓約書と引き換えの見舞金で済まされ、闇に葬られています。
嶋橋さんは今日から27日まで、主に札幌に滞在し、泊原発が再開されようとする北海道の人々にも話を聴いてもらいたいと思っています。一人でも、数人の集まりでも訴えたいとおっしゃっていますので、急なことですがお心当たりがありましたらぜひご紹介下さい。

1