仏教の「縁起」の思想は、一人ひとりが世界を変え、一瞬一瞬の行動が未来を変えていくと説きます。平和・人権・環境にかかわる活動を通し、足元から、そして現場主義をモットーに、言いたいことを言わせていただきます。
2010/5/22
グループKIKI以来の友人、フリージャーナリストの樫田秀樹さんから、表題のメールが来た。これだけ大騒ぎをしていながら、否、大騒ぎをすればするほど、重要な事実が隠されたり、見過ごされたりするものだ。とくにアメリカ絡み、日米関係に関しては、誰の意図だかわからず、論理もへったくれもない前提に、いつの間にか支配されることが多い。大新聞やテレビなど、政治経済の権力に近いメディアはそこに最も陥りやすく、あるいは利用されやすい。
だから、大騒ぎの中でも、素朴な疑問を大切にし、ヤンヤのうねりに巻き込まれることなく冷静に、弱きものの立場に立って、地道に真実を掘り起こしていくのが、真のジャーナリズムだ。華やかなテレビの常連ではなく、そういう信頼できるジャーナリストは少なくない。
普天間問題も、私はそもそも根本的な前提や議論が欠落していると感じていた。憲法9条問題にも共通する。米軍が日本を守る、米軍に守ってもらう、ということを多くの人々が前提にしている。しかし実際はそれがいかに危険であり、そもそも人間を守るためのものではないことは、歴史や世界の現状をみれば明らかだ。私の持論として、「非武装」は実現すべき目標であることは間違いないが、その前に「中立」がなければならない。米軍のプレゼンスや集団的自衛権が前提になっている議論自体がおかしい。北朝鮮問題が悪化しそうな時期だけに、一層、冷静な議論が求められる。
ダムや原発にも共通するが、本質ではなく「立地」の問題にすり替えられることで、多くの国民にとって他人事になる。しかしそれらは明らかに人々の生き方の問題なのだ。樫田さんはそれを問い続けている。
ぜひご一読を▼▼▼

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