仏教の「縁起」の思想は、一人ひとりが世界を変え、一瞬一瞬の行動が未来を変えていくと説きます。平和・人権・環境にかかわる活動を通し、足元から、そして現場主義をモットーに、言いたいことを言わせていただきます。
2010/3/3
後先になるが、「原子力行政を問い直す宗教者の会」の世話人会で、3月1日から3日の予定で、上関(祝島)と佐賀を訪ねた。私は1日に別の用があって参加できないので、上関には2月に行って来た。
私は今回、2日に鳥栖で合流し、野中牧師のバプテスト派鳥栖教会で、当地の人々と交流会とミーティングを行った。昨年11月に日本で最初のプルサーマルが実施された玄海原発をめぐり、現地で地道な反対運動を続けている人々に話を聞いた。自らを支えている仕組みが見えないままに、経済力で日本を動かす消費地東京で暮らす者にとって、現場で苦しみ、現実と向き合っている人々との出会いは常に刺激的だ。
信徒さんたちの献身的なご奉仕で、教会で大変にごちそうになった翌日、みんなで練り直した要望書を携えて、六ヶ所集会以来、10数年ぶりの再会となった日本キリスト教団佐世保教会の深澤牧師の車で佐賀県庁に向かった。

佐賀県庁のロビーで集合写真
議会中で知事は多忙ということで、原子力安全課の職員がとりあえず受け取るということであったが、案内されたのは、県庁本庁舎の裏口を出て、数百メートル離れた古めかしい建物。公営住宅のなんちゃらという看板がある玄関を入り、エレベータのないつくりの2階の会議室に通され、机が半分除けられたスペースで、立ったままの状態。
当会事務局長の長田さんが要請文を読み上げ、手渡すと担当者は「それでは後ほど知事に渡します。」と一言。

ご担当者として、コメントを聴かせてもらえませんか? と言うと、
「今日は預かるだけということですので」。
−−−せっかくお部屋をご用意いただき、そこに椅子も机もあるのですから意見交換などをすることはできませんか?
「いえ、時間もないので、ここではそういうことはできません。」
−−−だったら何もこんなところでなくて、そちらのお部屋に届けさせていただければよかったのですが、
「いえ、部屋は狭いですし…」
−−−別に全員入れなければ、代表の者が渡しにいきますから、
「部屋ではいろいろお見せできない資料もあるので」
−−−・・・・
見せないと言われると、なおさら見たくなる。秘密の多い役所。秘密だらけの原子力政策。
これまで当会としては、青森、福井など各地の行政に申入れに行ったが、
≪佐賀、最低≫というのがみんなの感想でした。

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