実際に何を守りたいのかさっぱり分からない。
漫画・アニメ・ゲームを規制して、それで何か良いことが起こるのだろうか。
エロにしろ暴力行為や猟奇描写が氾濫したとして、本当にそれで悪影響が出るのか?
関連性を調べた調査結果というのはあるのだろうか。
あるなら規制派の連中はすぐに提出してくれるとおもうのだが。
現在のところそういった情報はない。
規制派の言う悪影響とやらも、本当にあるのか疑わしい。
海外の事例や日本の過去から現在の推移を見る限りでは、
・規制しても犯罪は減らなかった(悪影響を止める事はできてない)
・蔓延しても犯罪は増加しなかった(悪影響を与えてはいない)
という風に解釈した方が自然だと思うのだが。
犯罪ではないもっと別な所に影響が出ているのだろうか。
だったらさっさとそれを提示してもらいたいもの。
過去から現在において、どんな悪影響があったのかを早く示してもらいたいものだ。
過去を振り返る事で教訓を得る、というのが保守派の考えのはず。
過去に類例がないから慎重になるし、過去の事例があるから実行にうつす事も出来る。
しかし漫画・アニメなどへの規制、特にエロが関わると途端に宗教的になってるように見受けられる。
おそらく伝統的な純潔さを求めてるのかもしれない。儒教か仏教かその他の教えか分からないが、そういった考えを元にしているという事なのだろうか。
残念ながらそういった大陸発祥の思想や宗教は我が国に良い影響を与えてるとは思えない。
採用するべき部分はあるにしても、全部を採り入れるのは間違ってるだろう。
今回の件にしても、保守派は少し落ち着いて過去の流れを見るべきだろう。
残念ながらエロを規制しても犯罪(最も関連性のあると思われる性犯罪などは特に)は減ってない。むしろ増えてる。
一方でエロが蔓延してくると犯罪が減っている。
断定はできないにしても、「エロは犯罪を抑制する効果があるのかも」と推測する方がまだ自然だと思うのだが。
保守派でも規制したがってる者達はそうした考えはないのかもしれない。
科学的な根拠や統計的な観察による結果による参考資料がないならば、伝統的な考え方に基づく方が良いとは思う。
だが、ある多少なりとも参考するべき資料や成果が出てきたのならば、それを元に考えるべきではないのだろうか。
科学至上主義に走るのも伝統を信仰するのもどうかと思う。
前者の極端な例が共産主義や社会主義などで、後者の代表例が宗教などの原理主義者に思えるのだが、さてどうだろうか。
俺も迂闊に過去からの伝統を否定したくはないが、現実の流れが明らかに伝統と乖離している場合は伝統を疑うしかない。
伝統的な道徳は大事とは思うが、エロなどの規制については大いに間違ってるように思えてならない。
ネットのどこかで見たが、こんな話があったそうだ。
『高校の教頭先生に「どうしてこんなに性体験してる生徒が多いんですか」と尋ねたら、「他に娯楽がないんですよ」と返された』
という。
やる事ないからする事一つというところだろうか。
だとしたら、娯楽というものを提示しておくというのは、悪い遊びをしない為にも必要なのかもしれない。
たかだかエロ漫画・エロ本でそれが達成出来るのであれば安いものだ。
何の利益もない、むしろ損害の多い道徳よりも、実益をもたらし害の少ない非行の方がよっぽどマシだ。
こんな風に考えるのが少数派だったらちょっと悲しいものがある。

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