16歳8か月の愛猫ミーチェ(愛称みいみ)を2020年秋に亡くしました。
でもタイトルはこのままにして、その後の日々を綴っていこうと思います。
2021/2/25
先日、駅の近くを通りがかったら
地面に女性もののお財布が。
念のため、ファスナーを開けると
何枚ものお札やカード類がびっしり。
こりゃ大変、とすぐに交番に向かい、
拾得物の届け出をしてきました。
警察官と一緒に中身を確かめると
6万円近い現金のほかにも
免許証やクレジットカード、
ご家族名義のキャッシュカードまで。
落とした方はさぞお困りに違いない。
でも免許証も入っていたから、
持ち主には確実に戻るはず。
お礼などの一切の権利は放棄して、
持ち主に戻った時の連絡だけを
お願いして帰ってきました。
その後警察から連絡があって
無事に持ち主に戻されたとのこと。
丁寧にお礼も仰っていたらしい。
他人事ながらにほっとしました。
私も買ったばかりの定期落としたり
大切な携帯を落としたり、
いろいろ落としてきたけれど、
親切な方が届けて下さったり
保管していて下さったりして
これまでは助けられてばかり。
やっと世間に恩返し出来た気分。
こういう時はお礼なんかいらないから
次にどこかで誰かが困っていたら、
今度はその人を助けてあげてね。
その思いが落とし主に届くことを願い、
私の心も温かくなったのでした。

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2021/2/15
週末、時ならぬ陽気に誘われて
須磨離宮公園に梅見に行きました。
広い公園の一角にある梅園では
白梅や紅梅がいい香りを漂わせ、
一足早い春を楽しめました。
あでやかな桜も大好きだけど
まだ朝晩冷える季節に
凛と咲く梅はやっぱりいいなあ。
今週の寒波に負けることなく
満開になってくれますように。
折角なので明石海峡大橋を臨む、
舞子ヴィラでランチをしました。
霞がかかった春の瀬戸内海を
幾艘もの船がゆっくり行き交い
風光明媚とは、まさにこのこと。
でもまだ2月の半ばだから、
何度かは寒波もくるだろうけど
本格的な春は、もうすぐそこ。
冬の間に縮こまっていた心を
光の中でゆったりと広げて
深呼吸するような週末でした。

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2021/2/10
「バカの壁」でもおなじみの
養老孟司先生が飼っていた、
18歳の「まる」が昨年末に他界。
先日、その日の先生を追った
NHKの番組を観ました。
「知の巨人」と言われる解剖学者が
愛猫の死をどうとらえるのだろうと。
いよいよ危ないとの知らせを
出張先からの車中で受けた先生は
握りしめた携帯に残るまるの写真を
何も言わずに何枚も何枚も見つめて。
一見ドライに見えたまるへの態度も
先生なりの愛情表現だったんだなあ。
番組後半で先生が語った言葉。
「猫なんて、役に立つ訳ではなくて、
迷惑をかけるだけの存在なんです。
でも、多くの人がそんな
迷惑をかけるだけの存在を
必要としているとも言える。
私もその一人でした。」
「大体うちのまるときたら動かないし、
ネズミを獲れるはずもない。
でもね、だからこそ、あれでも生きている、
それでいいんだよねって思える。
4キロちょっとの存在なのに、
そう思わせてくれました。」
「そういう存在にどれだけ
心を癒やされているのか。
これだけ飼っている人が多いのは、
役に立つか、儲かるかといった、
存在ばかりが重視される社会で、
実際の人間関係のつらさの
裏返しではないかと思う。」
そうしてまるのいない縁側を
じっと眺めておられる姿からは
寂しさが痛いほど伝わってきて
私の中の寂しさとつい共鳴し
涙がこぼれてしまったのでした。

15
2021/2/3
豆まきをして、恵方巻を食べて、
一夜明けた今日は、立春。
風は冷たく、寒いけれど、
朝のジョギングロード沿いでは
菜の花が満開になりました。
あと3日でみいみの卒哭忌。
もうあの日から百日が経ち、
慟哭することはなくなったけど
未だ心の持っていき場がないまま。
それでも少しずつ日が延びて、
春が来るのはやっぱりうれしい。
とにかく今は、そうした小さな
「うれしい」気持ちを大切に
一日、一日を過ごしてみようと
そんな風に思っています。

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