昨日、あびりんさんが、文ちゃんへの反省を書かれていたので。
実は私も文ちゃんに謝らないといけないことがあって。
今だから語れる話を書こうと思った。
それは8月29日のことだった。
その日は福来。の誕生日だったので、
絶対にお参りに行こうと思っていた。
仕事が立て込んでいて、なかなか京都を出られない。
仕事が一段落して、文ちゃんの餌を用意。
窓が少し空いているが、網戸になっているのを確認。
一路、大津に向かった。
このとき、網戸になっている窓の反対側が
大きく開いていたことに全く気がつかなかった。
というのも、西日が差していて、カーテンを少し閉めていた。
大きく開いた窓は、カーテンに遮られて見えなかったのだ。
帰って来ても、文は迎えにこなかった。
寝ているのだと思って、いつも寝ている場所を探してもいない。
ここもいない。
あそこもいない。
カーテンの裏にでも隠れているのかと
カーテンを開けたら………!
窓が開いているっっっっっっっっっ!
ガーーーーーン
文はこの窓から出たんだっ!
どうしよう。
頭が真っ白になった。
私の部屋は9階にある。
しかも●●通りに面している。
その作りから、上の階や下の階に行くことは絶対に無理。
なので、隣に行くか、もしくは落ちてしまうかの選択しかない。
あわてて、ベランダから●●通りを見る。
文ちゃんらしきものは見えない。
ってことは、この並びにいるのだと確信した。
北隣の部屋は暗かった。
南隣は家の人がいるみたいだ。
私は少し大きな声で「ぶーーーん!」と呼ぶ。
私はいつも「ぶーん!」って呼んでいたので。
窓を大きく開けて、灯りをベランダに漏れるようにした。
それから、文の好きなきびなごを用意しに台所へ。
それを持ってベランダに行こうとした時、
ベランダに文の姿が見えたのだっっ!
ああ、よかった。
無事に生きている。(当たり前なのだが)
次はどうやって部屋に入れるかだ。
ゆっくり近づいて、餌の入った容器をベランダに置いた。
「文ちゃん ご飯やで。
文の好きなきびなご入れたで!」
そうやって、窓辺に容器を置くと、文は近づいてきた。
そして美味しそうに餌を食べ始めた。
よし、今だ。
そう思って文の後ろから首を掴んで部屋に入れようとしたら
文はパニックになって、暴れだした。
そして、目一杯私の腕を引っ掻いて抵抗するのだけれど
ここで離したら、また戻ってこないかもしれないと思い
痛いのも我慢して、必死で文を抱きかかえ、部屋に入れた。
そして、窓を閉めてから文を離してやった。
引っ掻かれた右腕からは血がぽたぽたと流れ出ていた。
でも文の不安や恐怖から比べたら、大したことはないと思えた。

文、ごめんよ。
本当にごめんよ。
あの日以来、私は、絶対に脱走防止をするため、
網戸も窓も、防犯用の留め具?で止めている。
その上で、棒でつっかえをして二重にしている。
来年の夏は、
もっとしっかりと対策を採ろうとも思っている。
仮にベランダに出られてしまっても
いいようにもしておこうと思っている。

文に引っ掻かれた傷は、まだ完治していない。
でもこの傷を見る度に、脱走防止の大切さと
猫が外に出ることの恐怖を自分が感じる為にと
傷が永遠に消えないことを願っている。

0