初めてのレッスンで、
「あなたのピアノは耳障りの前に目障りね。」
と言われてしまった私・・・。
これでも、高校時代は、某コンクールのピアノ部門で
最優秀賞をとったこともあったのに・・・。
一気に私のブライドはガタガタと崩されてしまいました。
私のピアノってそんなにダメなんだ・・・。(; ;)
先生がおっしゃるには、
「基礎が全然なっていない!」
ということでした。
この「基礎」とは、指の使い方や腕の使い方のこと。
世の中にピアノを弾く人は多しと言えど、この「基礎」
がきちんとできるピアノ弾きはそうそう多くないとか。
指の形や、いろいろなパッセージを弾く時の、腕の
重心の移動などがこの時の私にはきちんとこなせて
いなかったのです。
・・・それで、「耳障りの前に目障り」だったわけです。
先生には、
「1年くらいもう一度初心に戻って、基礎のトレーニング
やってごらんなさい。1年くらい私の言うとおりに
頑張れば、良くなるから。」
と言われ、このまま目障りのままでは終わらせたくない
私は、頑張る決意をしたのでした。
それからのレッスンは、本当に地獄のようでした。
毎回、指の形をうるさく言われ、腕の使い方も細かく
直され、いかに私が今まで出来ていなかったかを
思い知らされる結果となりました。
3歳のころから、16年間もやってきたピアノ。
16年の悪い癖の蓄積を直すのは、本当に至難の業でした。
同じ曲を延々と弾き続け、レッスンに行く度に直され
毎回半泣きでピアノを弾いていた私でしたが、
1年くらい経ったある日、
「すごく良くなったわ!」
とまで言っていただけるようになりました。
驚くべきことは、
指の形や腕の使い方をきちんとマスターするだけで、
ピアノから奏でられる音が明らかに変わったということ。
いろいろな音色の音を使いわけられるようになったと
いうこと。
そして、難しいパッセージの曲を無駄な動きなくして
容易に弾けるようになったということ。
一石二鳥という言葉がありますが、一石四鳥くらいの
効果はあったと思います。
目障りでないピアノを弾けるようになった私に
先生がおっしゃった言葉。
「基本をきちんとやること。
これが上達への一番の
早道なのです。」
何事も基本が大切なんですね。
このことは、歌う私にとってもかなりの効果を
もたらすこととなりました。

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