気持ち的に、
昼と夜のライブは通常のライブを2回やるというのではなく、1部と2部の構成とのコンセプトだったので、ちょっといつもとは違う流れがカラダの中を支配していた。
あの昼で、この夜。というか。
白い、明るい、軽い、静かな、そんな昼だったので、夜は自然にそれとは逆に動いたと思う。
驚いたのは、このスペイン倶楽部という場所の、完成度。
聞いている方はどんな感じなのか、あたしはここにライブを聞きにきたことがないのでわからないけれど、やらせていただく側として、少なくともボーカルに関してはもんのすごくやりやすく、もしかしたら今までやったことのある店の中で一番のやりやすさ歌いやすさの店だったかもしれないほど。
客席との距離、天井の構造、明るさ、ピアノとのバランス、声の返しのバランス、店の間取り構造、立ってるときの床の感触、
とにかく、やっている最中、集中力をそがれるものが全く無い。
子宮の中のような、安心感安定感の中で思いっきり集中できる環境があった。
マスターが、PAの脇、スピーカーの前で、じーーーーーっと音を聞きながら、絶えず微調節して下さっていたのもそのすばらしい環境を作っているおおきな要因なのだと思います。
とにかく、やってる最中のあのうっとり感は、いまだにカラダに残っていて、
まるで全部が夢であったと言っても納得してしまうような、
そんな思いでとなってこのライブは記憶にインプットされた。



盛岡在住時代は知りもしなかった場所で、
新しい形で懐かしい友達と時を過ごすのは、なんとも感慨無量。
板橋さんの結ぶご縁で、初めて出会う新しい輪もどんどん広がり、音楽の持つ力の凄さにまたもや感無量。
(写真:吉田瑞彦)