2回目になります藤掛正隆さんと早川岳晴さんの崖っぷちセッション。
今回のゲストは超絶ボイス巻上公一さんとわたくし、モンゴルVS恐山。
巻上さんと会うのはすごい久しぶり。
実は私、歌いだして間もないころ、「どーやって歌ったらいいんですか?」って巻上さんちまでおしかけて行ったことがある。地下のスタジオでお話したりヘンな声だしたりして結局、「好きなよ〜に歌えばいいんだよ。」「ハイっ!!」みたいな。
ステージでこんなにどっぷり一緒にやらせていただくのは初めてで、いささか緊張してましたが、思いのほか、巻上さんがリハの時点から非常にフレンドリーで、本番前にはもうすっかり仲のいい二人みたいになってました。
本番は〜〜
もうすごかったっす。途中から自分の声と、巻上さんのテルミンと、巻上さんの声がゴジャゴジャになっちゃって、どれが自分の音なのか、アッレ〜〜?こんな高い声、あたし出たっけ????やっぱあたしか、みたいな。巻上さんもテルミンの音質を、あたしの声そっくりに調節してたらしく、盛り上がった二重あたし現象は、会場を自分の脳内で埋め尽くした感じ。もう外に出られないぃぃ〜よ〜〜〜ぐウァ〜〜
ロックの人の即興だからなのかな、おもしろかったのは、すべてが表面なこと。ふだんやってる環境での即興だと、トンネルのようなものを抜けて、表に出る感があるんだけど、巻上さんの即興は最初っから全部表面だったよーな。自分の見せ方もものすごくわかってるし、コンタクトとかコミュ二ケーションとかいった即興時重要風要素的見地からではなく、あっさりとそこに入る、みたいなのが
うーん、あの当然さは身につけたい身のこなしだな。
一曲、あたしの曲「ペッコンポピン ブルース」ってのをやったんですが、それが今までで一番の、その曲のイメージ通りの仕上がりになった。
ある女の子のうちに何かががどんどん落ちてきて、朝起きたら何にもない、っていう歌なんだけど、リハのとき巻上さんが、「この曲は、終わったときにはなにも無くなってる感じなの?」って聞いてきて、うあーさすが詩人で歌の人!と思いました。そーですそーです、そーゆうことです!
板橋さんのバンドでやったときは、あの人は懐が深海のごとく深いのでそりゃもう、どこまでも泳ぎきるだけ泳がせてくれるんだけど、やっぱりものすごく音楽的というか、ちゃんと曲の体系も考慮してアカデミックなところに落ち着くんだよね。
イズミバンドでもきっといいだろうと思ってやってるけど、まだ足りなくて。もっとメチャクチャになってもいいと思うんだけど、終わった後に家の柱とか屋根とか、残っちゃってる感じ。
ところがこの時のあの曲は、もう、完璧に木っ端みじんで、跡形なにも無くなってました。スッキリー!後テーマ入ってからの藤掛さんのドラムもすんばらしかったです。
「僕は弾き語りができないんですよ。(昔はベース弾き語りやってたらしいですが)
弾き語られるべき歌、というのがあると思うんですが、それが苦手なんでしょうね。」
なーるほど。
こんなところでも師として押しかけて行った臭覚に納得してしまった。あたしも弾き語りはなぜか恥ずかしい感があるからだ。なんなんでしょう。今度は発声以外のところで、いろいろ談義御指導いただきたいものです。
ちなみに、あたしがボーカルに関して師といえる方は3人くらいいるかなー。
ほかの二人もそのうち登場するだろーなしないかなー