2006 Jリーグディビジョン1 第34節
アルビレックス新潟×大宮アルディージャ
【日時】2006年12月2日(土)14:04キックオフ
【試合会場】新潟スタジアム 【入場者数】33,993人
【天候】雨【風】無【気温】8.7℃ 72%【芝】全面良芝、水含み
【主審】奥谷彰男【副審】安食弘幸/武田進【第4の審判員】竹内元人
新潟 0前半0 大宮
新潟 1後半2 大宮
−−−−−−−−−
新潟 1合計2 大宮
23 SH 12
7 GK 15
4 CK 2
20 FK 13
1 OS 2
0 PK 0
得点:
[新潟]89'+ファビーニョ
[大宮]47'藤本主税、62'小林大悟
[新潟先発]GK北野、DF内田、海本、千葉、中野(75'松下)、MF田中(81'岡山)、寺川、シルビーニョ、鈴木慎(62'ファビーニョ)、FWエジミウソン、矢野
時折雷をともなった横殴りの雨が吹きつけるという厳しいコンディション。新潟での最終戦はいつも荒天となってしまう。観客は正式発表よりもかなり少なく感じる。
前半は新潟がボールを支配。ほとんど大宮ゴール側で展開するがなかなか得点までには結びつかないというここのところの新潟の試合でおなじみのじれったい展開。しかし後半開始早々にゴール前の混戦から失点。攻めながら得点に結びつかず、逆にカウンターから失点というのも今年の新潟のパターンである
62分、今期で退団が決まったファビーニョ投入。しかしその直後に小林大悟に決められ0-2。大宮は露骨な時間稼ぎプレーが目立って来るが、新潟は大宮のペースを崩せず、いらいらさせられる展開。すでにロスタイムに入って数分が経過した頃、ついにゴール前に頑張って突進したファビーニョがエジからのパスを決めて一矢報いた。
これほど新潟に熱い魂を持ち込んでくれたファビーニョが契約解除になるというのは新潟にとって大きな損失である。今年の新潟の戦いを見るにつけ、最も不満なのはきちんとした戦術があるように感じられないこと。ボールは支配でき、前線には運べているのにせっかく抜け出してもそこでスピードダウンしてしまい、ゴールまでたどり着けない。
もうひとつの問題はエジミウソンのプレーの軽さ。ゴール前に持ち込んでは簡単にボールを失い、いきなりピンチになるということを再三見せられた。今年契約解除すべきはファビーニョではなく、エジミウソンなのではないか、と思う。
今期契約解除になったのは、ファビーニョのほか、鈴木健太郎、梅山修、青野大介、岡山哲也、中村幸聖、栗原昭洋、船越優蔵、喜多靖、酒井悠基、上野優作、尾崎瑛一郎の12選手。もともとこれらの選手は反町監督時代の選手なので、鈴木監督の戦術に会わない選手が契約解除になったのだろうが、ファビや船越の退団は新潟をJ2時代から支えてくれた選手だけに感慨深いものがある。しかし、こんなサッカーをやっていて、会見でいつも「決定力不足」を嘆いているだけでは観客の減少に歯止めがかからないだろう。来期はどういうサッカーを見せてくれるのか?
J1順位 点 数 勝 分 敗 得 失 差
1 浦和 72 34 22 6 6 67 28 +39
2 川崎 67 34 20 7 7 84 55 +29
3 G阪 66 34 20 6 8 80 48 +32
4 清水 60 34 18 6 10 60 41 +19
5 磐田 58 34 17 7 10 68 51 +17
6 鹿島 58 34 18 4 12 62 53 +9
7 名古 48 34 13 9 12 51 49 +2
8 大分 47 34 13 8 13 47 45 +2
9 横浜 45 34 13 6 15 49 43 +6
10広島 45 34 13 6 15 50 56 -6
11千葉 44 34 13 5 16 57 58 -1
12大宮 44 34 13 5 16 43 55 -12
13東京 43 34 13 4 17 56 65 -9
14新潟 42 34 12 6 16 46 65 -19
15甲府 42 34 12 6 16 42 64 -22
16福岡 27 34 5 12 17 32 56 -24 →入替戦
17C阪 27 34 6 9 19 44 70 -26 →降格
18京都 22 34 4 10 20 38 74 -36 →降格
新潟の順位は結局14位に終わった。昨年の12位に比べて2位ダウンだが、勝ち点42は昨季と同じなのでまあ横ばいと言える。得失点差が大幅マイナスなのに順位が高かったことが不思議だったが、終わってみれば得失点差の順位どおりのところに落ち着いてしまった。結局はこれが実力どおりということだろう。
J2順位 点 数 勝 分 敗 得 失 差
1 横C 93 48 26 15 7 61 32 +29 →昇格
2 柏レ 88 48 27 7 14 84 60 +24 →昇格
3 神戸 86 48 25 11 12 78 53 +25 →入替戦
4 鳥栖 79 48 22 13 13 64 49 +15
5 仙台 77 48 21 14 13 75 43 +32
6 札幌 72 48 20 12 16 77 67 +10
7 東V 71 48 21 8 19 69 75 -6
8 山形 65 48 17 14 17 68 57 +11
9 愛媛 53 48 14 11 23 51 63 -12
10水戸 51 48 14 9 25 48 69 -21
11湘南 49 48 13 10 25 61 87 -26
12草津 42 48 9 15 24 54 86 -32
13徳島 35 48 8 11 29 43 92 -49
J1リーグは最終節で浦和が直接対決でガンバに勝利して初優勝を決めた。ガンバは川崎に抜かれて3位に。降格争いは既に降格を決めていた京都のほか、川崎に負けたセレッソ大阪が降格。甲府に引き分けた福岡が勝ち点で並び、得失点差2点で入替戦に回った。直接対決だった福岡戦のホームまたはアウェーであと1点取っていたら結果は違っていただろう。
J2リーグは柏が湘南に勝ち、神戸が仙台に負けたため、横浜FCと柏が昇格、神戸が入替戦に回った。4位に鳥栖が入り、チーム消滅の危機を乗り切った鳥栖の健闘が光った。一方、昨年降格の東京ヴェルディは7位と低迷。サポーターの熱さとチームの状況が連動するというのがJリーグに限らず、日本のスポーツ界の状況になってきている。
どちらにしろ来年のJ1は関東のチームが2増、関西2減である。また来年のオールスターは新潟が西軍になるんだね。

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