2018/3/21

エンジェルス・イン・アメリカ  その他の映画・ドラマ・舞台

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本作は第一部『至福千年紀が近づく』(Millennium Approaches)が1989年に初演、1992年には、それに加えて二部である『ペレストロイカ』(Perestroika)が通しで上演された舞台作品です。

ということは、戯曲執筆時はその前の1980年代中頃〜後半、長く生きてるので覚えていますが、当時はまず「ゲイや麻薬中毒患者の病気」と天罰的な目で世間から見られ、特効薬もなく「エイズに罹る=死」という、同性愛者にとっては二重の恐怖が蔓延していた時代です。

私が好きなクイーンのフレディ・マーキュリーがエイズで亡くなったのは1991年11月。その時でさえ、フレディほどの成功者でお金持ちでもまだ治療できなかったのですから、その2年前のNYでもさぞかしエイズが悪魔の病気かのように恐れられていたことでしょう。


このお芝居はエイズだけでなく当時のアメリカの社会的な問題をも表現しているとのことで、私はその方面には詳しくないので全部にピンとはきませんでしたが、モルモンやユダヤ、そしてキリスト教全体がアメリカに覆いかぶさる社会規範は感じました。

日本の社会では神や仏様はあまりルールで縛らないのでわかりにくいですけど、日本で言ったら世間に顔向けできる良き人間を目指すところ、アメリカでは神が良しとする人間を目指すのかなと思いました。

しかし、私はこの作品がどちらかというと苦手です。

それは、このお芝居の中でNYの人が皆自分のことを大声で喚き散らしているように思えたからです。唯一、聞き役に回っていたのは「ニグロ、ニガー」と呼ばれていたベリーズ。彼はみんなの話を受け止め、その反応として彼の意見を言っていた。しかも1番納得出来る意見を。彼はNYの良心。

プライアーは喚き散らしてもいい愛されキャラなのでよし。本当にいいキャラだった。

その二人以外の主要キャラは、ロイ・コーエンを筆頭に、ルイスもジョーもハーパーも自分勝手なことばかり言ってるうるさい人達に思えた。

それで第一部でぐったりしてしまったので、第二部は少し悩んだ挙句、プライヤーの先が気になって見に行きました。

そしたら話が進むにつれそれぞれの本心が明かされ、なぜか憎かったキャラがそうでもなくなりました。多分弱さを見せて「うるさいだけの人」でなくなったから。

そしてプライヤーが天使に会い啓示を受けてからがとても面白かった。死の病エイズと闘うとはこういうことなんだとスッと物語にのめりこんでしまいました。

そして現実の病棟の方でもロイ・コーエンとプライヤーがあんな形で繋がるとは!全てが繋がって「ダーク・ジェントリー探偵」じゃないけど、全体論的だ!とさえ思いました。

最後のプライヤーを見て、長かった私の試練もこのためだったのかと心から拍手喝采でした。あのラストのプライアーのビジュアルがとっても好きなのですが残念、検索してもなかったなー

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