2017/3/25

わたしは、ダニエル・ブレイク  その他の映画・ドラマ・舞台

クリックすると元のサイズで表示します

これまでケン・ローチ作品は「天使の分け前」を見ただけでした。他の作品も評判が良いながらも見なかったのは、なんとなく暗くて重そう・・・と思って足が向かなかったからですが、予告ではこの新作ものその部類に見えました。

「人を助けることで人は自分の尊厳を保てる」

というメッセージが予告編からは発せられていて、私は正直いうと

「尊厳を失いそうなほど辛い生活を見るのは辛いな」
「お人よしの貧乏人か。人を助けるヒマがあったら自分をどうにかしろよ」

と思ったのですが、他にも何かそれだけではない興味が湧いて映画館に行ったのでした。

結果、この映画を見られてよかったな、と思いました。
シンプルで淡々とした、華やかさはないのに目が離せない、これが良質ということ?

主人公のダニエル・ブレイクは病気で大工の仕事を医者に止められている、
お役所で出会ったシングルマザーと父親の違う2人の子供達、
ダニエルの隣の違法な商売をする若者達、

こう書くと社会の底辺のヤサグレた人たち・・・を思い浮かべるかもしれませんが(少なくとも私はそう思った)皆、そんな環境から早く脱出しようとしている普通の人たちでした。

ダニエルはドクターストップのせいで働きたいけど働けない。なのに審査機関が複数なため、失業手当も病人のための手当ももらえずに収入が途絶えてしまっている。申し立てをするにもオンラインのみの受付で、PCを使ったこともないのに果敢にチャレンジし、それでも給付金が降りるには条件が揃わないという堂々巡り。

こういう複数の機関の横のつながりがないためにアチコチたらい回しにされるというのはイギリスではよくあることで、そういうところを利用して不当に利益を得る人がいるのもまたイギリスです。

しかしダニエルは言われたことを淡々とこなしているのに制度が利用できない。これは彼がドクターストップがかかるまできちんと働き払い続けていた税金が、必要な時だというのに権利のあるはずのお金がもらえないということです。

彼は実直なので、自分に権利があると思う時はキチンと言う。しかし役人はそれを反抗的な態度だと反論し、言い方や声の大きさは全く同じなのにダニエルが悪者にされてしまう・・・

しかし、ここで私がとても気に入っているのは、ダニエルは決して抗議以上のことはしなかったことです。

よくありがちな映画のエピソードだと、カッとなって暴れたり(それくらいフラストレーションのたまる立場に追い込まれてます)するのですが、それはしない。

なぜなら、それをしちゃったら人間の尊厳を放棄することになるからだと思います。

まあ、そのせいで建物を出てから自己主張することになり、警察を呼ばれてしまうのですが、彼は誰にも暴力を振るってないしずっと自分をコントロールしています。

あとこの映画で好きなことは、シングルマザーの子供達がとても素直で可愛いこと、

彼女がお金がなくて生活用品を盗んだ時、厳しそうな店のマネージャーが見逃してくれたこと(きっと彼自身も生活苦の辛さを知っているんだろうと思います)、

違法売買をする隣のワルそうな若者がダニエルをとても気にかけていること、

などなど、

みんなお金がないというだけで普通の人たちなんです。

それを1時間半でみんなにわかるようにケン・ローチが映画にしてくれたのですね。


ただし個人的に突っ込みどころはありまして、

たとえば若いシングルマザーはお母さんがロンドンにいるのに、貧乏で惨めな生活はお母さんに言えないのはお母さんはそれなりの暮らしをしている人なのか?

ホームレスシェルターに2年いてあてがわれた家があれだった、という設定ですが、日本だったらシングルマザーは低所得でも仕事をして子供とワンルームなどの狭い家に家賃を払って住んでいるのではないでしょうか?無料でシェルターや地方に飛ばされたとは言え、家があてがわれたなら、日本よりもよっぽどマシだと思うのですが。

だから同じシングルマザーの状況だけ見たら、日本の方が政府は何にもしていなくてイギリスはまだかなりマシだと思うんですね。それなのに、映画の公式サイトのコメント欄を見たら、「日本でも近未来の姿だ」ということを書いてる人もいるんです。

あと疑問に思ったのは、やはり公式サイトのトップページに出ている「文部科学省特別選定作品(青年・成人・家庭向き)」という文字。これはなんでしょう???
この映画は官公庁の人にこそ見て欲しいものなのに、いったい誰に何の教育するのに特別選定したというのでしょう。
0

2017/3/24

英国大使シェフ直伝のレシピ  イギリス

英国ウェールズ政府のキャンペーンでは、英国大使公邸シェフである吉田龍貴さんによる「ウェルシュ・レアビット」デモンストレーションがありました。

実は吉田さんはクックパッドに大使館レシピをたくさん公開してくださっていまして、「ウェルシュ・レアビット」も載っています → レストラン
材料などはリンク先の詳細をご覧ください。

パッと見寡黙な印象もある吉田さんでしたが、キッチンではお料理しながら興味深いお話がたくさん聞けました。

実は私、このイベントのために仕事を早退したのですが、ランチもとれずに(試食のためにお昼抜きしたのではありません、本当に時間がなかったの!)駆け込んだのがイベント開始ギリギリで、このデモの前のレクチャーでは受付から最短距離だった最前列の端に着席したんです。そしたらそこがなんとまあ、デモスペースであるキッチンにも最短距離で、シェフの目の前で見学することができたのです。

クリックすると元のサイズで表示します

まず、すでに焼きあがった「ウェルシュ・レアビット」を見せてもらいました。お料理番組と同じですね。材料も手まえに並べられていて、網膜に焼き付けやすい!いやドクター・ストレンジ(本を写真を撮るように覚えるらしい)じゃないからお写真の出番。

左から、
・大きな黄色い缶はコールマンの粉末マスタード
・リー・ペリンのウスターシャー・ソース
・黒ビール
・マーマイト
・チーズ

お鍋を火にかけて、先生はまずすりおろしたチーズから投入。
チーズが分離しないように、ゆっくり弱火が鉄則だそうです。

クリックすると元のサイズで表示します

このチーズをすりおろすのに便利なのがこちらのスライサー。
これがあると野菜も細かくできるので、シェパーズパイなども包丁なしで作れるそうです。

吉田先生のお勧め!

クリックすると元のサイズで表示します

調味料なども入れていきます。
ウースターシャー・ソースは、英国料理になんでも入れているそうです。和食のお醤油のようですね。ちなみにうちの夫も何にでもかける。

クリックすると元のサイズで表示します

他に、
黒ビール(アルコールNGな方やお子さんには牛乳で代用も可)、
マーマイト(はい、あのパンに塗る黒いやつ)、
コーンフラワー(小麦粉で代用可。コーンフラワーの方が軽い仕上がり)、
そしてパン粉も投入。パン粉を入れるとパンにのせた時にチーズがどろーんと流れないそうです。

クリックすると元のサイズで表示します

材料をまぜまぜして溶けたら、火からおろして氷水につけて粗熱をとります。

とれたら、卵と卵黄を1個ずつ投入してまたまぜまぜ・・・

チーズソース完成!!

クリックすると元のサイズで表示します

このソースが余っても、魚や肉、特にイギリスならスモーク・ハドックにかけると美味しいと先生も強調。これは多めに作っておきたいところですが、日本だとまずスモーク・ハドックが手に入らない〜〜。ないと余計に食べたくなります。

い、いや、「ウェルシュ・レアビット」に集中・・・

このようにこんもりとパンに塗ります。
試食の時に見たら厚さ1cmはありました。パンよりも厚い。
パンは、ナッツ類の入ったものが合うそうですよ。

クリックすると元のサイズで表示します

オーブンで焼き目がついたら出来上がり。
先生はポーチドエッグを乗せました。

クリックすると元のサイズで表示します

ウェールズでは常備材料でチャチャっと作る家庭料理だそうで、吉田先生は前任の大使夫人にいきなりリクエストされたこともあるそうです。しかも時間は15分しかない。チーズおろして溶かしてボーーッと焼いてできたそうですよ。

他にご紹介頂いたウェールズの伝統お菓子は、

「ウェルシュ・ケーキ」
ビスケットのように平たい、サクサクしたスコーンにも似たお菓子。
カスター・シュガーというキメの細かい砂糖をまぶしてあります。
これを作るコツはシナモン、ナツメグ、オールスパイスなどを多めに入れることだそうです。

クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します

「バラ・バース」
パウンドケーキに似ていますが、バターを使っていませんので食べるときにバターをのせていただきます。クリスマスプディングとパウンドケーキの中間のような味わいでした。試食でバターの代わりにレモンカードでもいただきました。

クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します

お昼抜きだったにもかかわらず、これらの試食とアップルサイダーや昨日ご紹介したリキュール「マーリン」の試飲ですっかりお腹もいっぱいいい気分になったところに、英国大使館の英国アンバサダーご担当の方にお声をかけていただきました。

そうです、こんな貴重な体験をさせていただけたのもご担当様のおかげ。これから大使館主催でどんなイベントを希望するかを発言する機会までいただけましたので、

「映画やドラマなどエンターテイメント系をよろしくお願いします」とお伝えしました。

キャストを招待するのはスケジュールの都合で難しいとのことですが、ええ、それは十分に承知のことですので、そこまでの贅沢は申しません。(でもちょっぴり期待もする)去年はエンタメでは初めての「クラウン」上映を試みたとのこと。・・・そ、それは私の英国アンバサダーデビューのことではありませんか?!マット・スミスが来なくても、大使公邸に入れるだけで女王陛下に謁見できるような晴れがましい気持ちで参上したんですよ。

最後には、自分で「ウェルシュ・レアビット」を作るための黒ビールとチーズをお土産にいただきました。チーズはチェダーなど普通のでも大丈夫だそうですので、皆さんも英国大使館レシピを参考に是非作ってみてくだい。

クリックすると元のサイズで表示します
1

2017/3/23

ウェルシュ・レアビット体験!  イギリス

不思議の国ウェールズ「ウェルシュ・レアビット」プロモーションイベントにて、ウェールズのお菓子やドリンクをいただくという夢のような体験をしました。

クリックすると元のサイズで表示します
世界中の英国大使が使っているミントンのお皿にプレゼンテーションされた「ウェルシュ・レアビット」ポーチドエッグのせ

なんと、

主催: 英国ウェールズ政府
共済: 英国政府観光庁
後援: 駐日英国大使館 国際通商部、クリナップ(株)

というオフィシャルな企画に、

英国暮らしの雑誌「RSVP」などのプレス関係者やイギリス愛好者のグループ様などと一緒に参加させていただけてありがたい限りです。

コンテンツは;

ーウェールズ政府 日本代表事務所の方と「マッサン」のスコットランド料理製作指導者で料理研究家の砂古玉緒さんによるウェールズのお城やパブやお料理のお話

*なんとウェールズはヨーロッパにおける面積に対するお城の数が1番多いそうなんです。

クリックすると元のサイズで表示します
涎のでそうな表紙の砂古玉緒先生の著書。先生と参加できるウェールズでのお料理教室を含むバスツアーをご本人からレポいただきました。

クリックすると元のサイズで表示します
先生ご自宅(大阪)でもお教室をされています。このウサちゃんのイラストは先生のプレゼンの一環で、レアビットがラビットとも呼ばれるお料理の名前のジョークです。私のツボに直球。左からアイルランドのウサちゃんはクローバー、スコットランドはキルト、イングランドはクリケットのラケットと地域を象徴するアイテムを身につけていて、ウェールズはウェルシュ・ラビット。

ースペースとなったクリナップのキッチンのご紹介

*流しの角度が絶妙で使いやすいと大使のシェフのお墨付きです。

ー英国大使館エグゼグティブシェフ/フレデリック・ウォルターさんからのご挨拶、英国大使館シェフ/吉田龍貴さんによるウェルシュ・レアビットのデモンストレーション

クリックすると元のサイズで表示します


ーウェルシュ・レアビット、バラ・バース、ウェルシュ・ケーキ、チーズ、レモンその他のカード、アップルタイザー&ジュースの試食

クリックすると元のサイズで表示します
ウェールズの国花=黄水仙がただでさえ楽しい試食会を華やかにしていました。

クリックすると元のサイズで表示します
アップルサイダー(クリアな液体)とアップルジュース(白濁した方)、どちらも美味しくいただきましたが、どうもいい気分になったと思ったら、サイダーはアルコール6%で意外にちゃんとお酒なのですね。

ーウェールズ食品のプレゼンテーションブース見学

クリックすると元のサイズで表示します

日本ではまだ知られていないウェールズの美味しそうなものがいっぱいで目が回りそう!いや、サイダーで寄ったのかしら・・・

ウェールズにはドラゴンだけでなく、クマちゃん印のビールもあるのか?!しかもパンクな熊・・・

クリックすると元のサイズで表示します

だがしかし!
やはりウェールズといえばレッド・ドラゴン、チーズも!

クリックすると元のサイズで表示します
ドラゴン・ミルクでできてるんですよ。とか言ってみたいです。


そしてこちら!
ドラゴン・ウィスキーを引き連れたマーリンと言う名のリキュール〜!!!きっとマーリンがドラゴン使いだと知っている人が出したに違いないです。ああ、その人大好き。

クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します

私があんまり「マーリン」をしつこく見つめていたせいか、輸入業者の方が試飲させてくださいました。スピリッツの苦味とバニラの甘〜いこくの中にフルーツの隠し味を感じるような、いくらでも飲めてしまいそう。ちなみにメーカー名はペンダーリンです。ペンドラゴン(アーサー王の姓)の遠縁のような。




英国大使館のシェフ吉田龍貴さんのデモンストレーションは次回に分けてレポします。


2

2017/3/22

コリン・デクスター安らかに  モース&ショーン・エヴァンズ

クリックすると元のサイズで表示します
左:モース役ジョン・ソー、中央:コリン・デクスター、右:ルイス役ケヴィン・ワトリー 写真はThe Telegraphより

つい最近、モースルイスエンデバーと騒いでいたら、3/21、原作者のコリン・デクスターがオックスフォードの自宅にて亡くなったと、BBCや朝日新聞のニュースが報道しました。

86歳でした。

「ENDEAVOUR」のDVD特典などのインタビューで、華奢なお身体ながら冴えた(でも可愛らしい)語る姿を見られたのが2〜3年前でしょうか。

そして最新シリーズではカメオ出演が写真での出演になったのが気になっていました。

思えば、若モースを好きになってから、オリジナルの中年仏頂面モースのドラマを見て、正直言って何がそんなに人気があるのか理解できなかった私が、

おっさんモースを好きになったのは本を読んでからでした。

モースの心の動きが情けなくて面白くて共鳴してしまったのでした。

モースには長編が13作と、モースの短編集が1冊がありますが、ハヤカワ・ミステリ文庫の独占で現在絶版なので、ぜひともこの機会に復刊して欲しいです。

私も古本を何冊か集めまして、そして短編集はオーディオ・ブックで持っています。朗読はケヴィン・ワトリー!

ここで私がオーディオ・ブックを購入したaudible ukのサイトを探したら、モース・シリーズの長編ものも、ケヴィン・ワトリー朗読でたくさん出ていました。

おそらく長編を聞くのはタイヘンなので短編にしたんでしょうね、過去の私。

今更ですが、これじゃあまるで亡くなったモースの話をルイスが語っているみたいじゃないですか。その後のルイスをドラマ「ルイス警部」で見ると、熱いものがこみ上げてきます。

やはりデクスター氏の追悼にはこのオーディオブックをまた聞くのがよさそう・・・


クリックすると元のサイズで表示します
2

2017/3/21

イギリス菓子限定品など  イギリス

ロンドンのお土産をいただきました。
3/24はRED NOSE DAYというコミック・レリーフによるチャリティ・イベントがあるので、協賛メーカーにより限定商品が売り出されていますが、その一つである大手スーパーのセインツベリーの素適なバッグにいっぱい!

クリックすると元のサイズで表示します

では中身の一部もピックアップしてみますね。

イギリスの定番チョコボールのモルティザーズも赤鼻をつけてます。
「チョコを作って100万ポンドを寄付しますよ」と主張してます。

クリックすると元のサイズで表示します

そして、もう一つのイギリスの春の大イベントはイースター!
こちらも限定商品がお店に勢ぞろいするんです。日本で言えばまるでバレンタインのチョコ売り場のように。

その中でもハリボはやはりかわい〜な〜
エッグ・ハンティングも楽しくなるでしょう。

クリックすると元のサイズで表示します

ハリボに比べたら大変地味な
品格のある佇まいなのは、こちらも定番中の定番「リッチティービスケット」の小型版「fingers」味は同じでしょうが、気分が変わりますよね。

クリックすると元のサイズで表示します

そしてこちらもジャミードジャースの「ミニ」!パッケージに『ランチパックに』と印刷されてます。そうです、イギリスのお弁当には当たり前のようにお菓子が添えられているのです。日本の学校のお弁当は、小中学校ともにデザートはフルーツのみ許可という厳しさです。欲望に生きるか、健康をとるか、その後の人生に学校教育は影響するのだろうか・・・・

クリックすると元のサイズで表示します

最後は紅茶。

同じトワイニングでも日本とはまた違う・・・日本では正統派を強調する真面目さがウリのところ、イギリスではどうも軽いというかカジュアルというか。

アールグレイなんてマッドハッターのお茶会のイメージですよね、これは。しかしそれはまだわかります。お茶会ですから。

イングリッシュ ストロング ブレックファストは、ただでさえ濃いイングリッシュブレックファストにストロングと強調されているネーミングもさながら、風の強い草原を自転車でかけるイメージ?・・・理解不能!自転車で出かけるピクニックに水筒に入れたこのお茶を持って行って飲むのでしょうか。

クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します
1



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ