空手の先生が海外に行ってて、もう3週間会ってないの。
惚れた男とかつき合った男と別れた感覚とは違うけど、とてもさみしい。
かわりに教えてくれる黒帯さんとか、遠くから教えに来てくれる師範の内弟子さんとかも、とてもすぐれた人だし話しやすい雰囲気もあるのだけど、私にとっては、バックグラウンドを理解してくれてるのは先生だけ。
試合に申し込みはしたけど、私なんかがほんとに出ちゃっていいのか、どんな準備をしたらいいのか、先生がいたら訊けるのにな・・・と思いながら稽古するので、テンション低いかも。
先生には、思いきって、いろんな質問をしました。
私「左右顎打ちの動作をするとき、どんな状態をイメージしたらいいですか」
先生「横にいる人の顎を、そっちを振り向きながら打つんです」
私「横にいる人はどっちを向いているんですか? 何をしてるんですか?」
先生、一瞬絶句。
そうやわねー 仲良く並んでるオトモダチの顎をぶっちゃいけません。格闘技っすから。敵が左右から自分に向って襲いかかってくるので、撃退するわけですわねー
私「騎馬立ちからの下突きは、なぜ拳をねじってから引くのですか」
これは私にしてはいい質問でした。先生もあんまり考えたことなかったようで、年かさの黒帯さんが助け舟を出して
「突いた手を相手に掴まれたとき振り払うため」
組み手は、ルールのある試合だけど、空手そのものは、ルール無用で襲いかかってくる暴漢からの自衛を想定した格闘技。だから、基本稽古では、試合では使えない「金的蹴り」や「関節蹴り」も練習する。
ルール無用なら蹴ったり突いたりした手足を取られてしまうこともあるわけだ。
質問することで、ほよよ〜んと日常を過ごしてる私も、空手が想定している闘いの姿が描けてくる。
でも、突然質問をぶつけられるのは私のキャラに慣れてない人にはしんどいだろうし、私も、トンチンカンなこと言ったときは恥ずかしいさ!
いま、質問したいことは、視線の使い方。
近頃はワンコの散歩をさぼって、夕方、近所のラグビー場でランニングします。土が足に優しいので、ランニングの後はジャンプする蹴りの練習をします。
それをたまたま、もと極真カラテをやってたアイルランド人(いま私は彼に英語を習ってる)に目撃されまして。
素直に人を褒めるヤツじゃないので、あんたの蹴りはテレフォンキックだ、と批判されました。空手の蹴りはもっと近い間合いで膝を抱え込んで蹴らなきゃいけないって。
ちぇー わかってらい。
それと、スパーリングの時は、相手の目を見るようにって。そうしたら相手が何をしようとしているかわかるからって。
私は、基本的に相手の目を見ない。
格闘技について何も知らないとき、格闘君に「スパーリングのときは相手のどこも見てはいけない。特に、目を見ないように。目を見るとフェイントに引っかかる」と習った。
テコンドーを始めて、組み手に慣れてくると、誰に教えられたわけではないけど、自分でも、目を使ってフェイントするようになった。
大げさに、相手のどこかを狙ってるそぶりでそこを見る。そして本当に狙うところはノールックで蹴る。
このフェイントは、空手の人たちは簡単に引っかかる。
空手の人たちは、確かに、目を見合いながら組み手をしている。たまたま私の周囲の人たちがフェイントをする性格じゃないだけかもしれないけど。
試合ではまだうまく使えないけど、練習の組み手では、私はフォトアイを使う。
どこにも焦点を合わせず、視野をたたひたすら広くする目の使い方です。速読法の一種。速読法としては使いこなせなかったけど。
組み手や試合のビデオ画像を観てると、ある間合いに入るまでは目を見合ってる(っていうかガンとばしあってる)けど、実際に攻撃のあたる間合いに入ると、フォトアイを使って漠然と相手の全身を見てるのではないかと思う。とにかく目を見続けてはいない。
その人の体の内部で起こってることは、本人には説明できないこともあるので、聞いても無駄かもしれないけど。一応先生の見解として聞いておきたい。
明日の道場には、先生が帰ってきてるかも。
楽しみっ。

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