「アンハイザー、インベブによる買収提案を拒否の構え」と言うニュースをネット上で見ましたが、普通の人は、これが
ディズニーフリークに影響を与えるかも知れない、ということに気付いてはいないでしょう。
実は、アンハイザー・ブッシュはバドワイザーなどのビールで有名ですが、シーワールドやブッシュガーデンを持つ、エンターテイメント複合企業の側面もあります。
そのテーマパーク事業が、この一連の騒動で、大きく影響を受ける可能性があるのです。
そもそも、インベブってなんでしょうか?
この名前を知っている人も、日本にはほとんどないでしょう。
インベブは、元々はベルギーの1ビール会社で、“ステラ・アルトワ(Stella Artois)”という銘柄で知られていました。
それが90年代に企業買収による成長戦略に踏みだし、社名を“インターブルー(Interbrew)”に変更。
その後、これが大きかったのですが、2003年に南米最大のビール会社であるブラジルのアムベブ(AmBev)社と大同合併を断行して、世界で一番大きなビールメーカー(その後インベブに社名変更)になったものです。
その後、SABMillerに一旦は抜かれたものの、世界最大級の会社であることには変わりません。
そのインベブが、次のステップ(と言うか、最終段階)として選んだのが、アンハイザー・ブッシュの買収ということです。
買収金額は約4.9兆円。
想像を絶する金額ですが、今のインベブの資金力なら、まったく問題なく実行可能な金額なんだそうです。
また、この価格は、現在のアンハイザー・ブッシュの株価の30%増しの価格でもあり、株主の賛成も予想されています。
しかし、アンハイザー・ブッシュ側はこの買収を拒否しそうな勢いです。
元々アンハイザー・ブッシュが独立性を尊ぶ社風であること、また、インベブは今までの買収では、買収先の大きなリストラによって利益を上げてきたことに経営陣も従業員も大きく反発しており、それが反対に繋がっています。
騒動はアンハイザー・ブッシュ地元のルイジアナ州政府まで巻き込んだ大きな騒動となっています。
とは言え、アンハイザー・ブッシュには余り手は残されていないようです。
創業家のブッシュ家は、現在は株の僅か4%しか持っておらず、株数の面では抵抗する手段が少ないからです。
現在、アンハイザー・ブッシュが所有するメキシコのビール大手グルポ・モデロ(コロナビールで有名)の株を100%にして、資産を増大させて買収しにくくすることが検討されていますが、グルポ・モデロはさらに輪をかけたような独立志向で、うまくいくとは言えないようです。
ただ、ダノンがペプシに買収されそうになったときに、フランス政府自ら動いてこれを拒否した例もあり、予断は許しません。
現在の世界のビール業界は、実はこうなっています。
1.SABMiller
2.InBev
3.Heineken
4.Anheuser Busch
5.Carlsberg

もし買収が成功すれば、世界のビール業界は4つのグループになり、これで世界のビール事業の実に60%になります。
日本では4メーカーがしのぎを削っていますが、実際にはインベブの僅か10分の1。
コップの中の競争と言うことになります。
では、これがなぜ
ディズニーと関係しているのか。
アンハイザー・ブッシュは今後、インベブの買収を拒否するには、大胆な経営戦略を練り発表する必要があります。
その際、当然のことながら中核事業ではない、シーワールドやブッシュガーデンは売却される可能性が大きいのです。
となると、問題はこれをどこが買収するか、です。
一番に考えられるのは、ユニバーサルスタジオを持っているNBCでしょう。
これが成功すれば、オーランド地区では、
ディズニーワールドに匹敵するテーマパーク王国を構成することができます。
実質上、世界のテーマパーク産業もまた、2大巨頭時代が到来する、という訳です。
さてこれに対してディズニーはどんな手を打ってくるのか?
それがこれからの見もの、ということです。
一番最初にやるのは、アンハイザー・ブッシュの応援かも知れませんね。
買収自体を阻止すれば、現状維持を見込めるからです。
もしかしたら、
ディズニーとアンハイザー・ブッシュの大胆な提携なんて事もあるかも知れませんよ。

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