2009/6/28

山を越える  NANA in 中学校

NANAの通っていた小学校では、毎年、この時期にPTA主催のコンサートが行われます。コンサートには小学校の音楽部、学童保育所の太鼓クラブ、保護者のサークル、教職員のグループのほか、中学校の吹奏楽部も出演します。

入部から2ヶ月たち、ようやく本格的に演奏の練習を始めたNANAですが、まだ人前では演奏させてもらえません(でも1週間後にはデビューするらしい…)。相変わらず、歌と踊り担当です。
前日までは、「あぁ、いややなあ。6年生とかには見られたくないなぁ」と憂鬱な表情。どうやら、学童保育所や部活動で一緒だった、やんちゃな後輩に、ダンス姿を見せたくないようでした。容赦なく、からかわれそうですもんね。

あいにく、当日はTOTOも私も臨時の仕事が入っていました。TOTOは全く見に行けませんが、私は「頑張れば、少しは見られるかな」という微妙な感じ…
「やめとこうかな」と思いましたが、NANAの憂鬱な顔を見ると、「うん、ま、ギリギリまで頑張ってみるか」。
NANAたちの出番は仕事の45分前、そこから30分のステージですから、最後まで見るのは無理そう…職場まで自転車でとばして20分強、タクシーだと通常は10分強で行けそうですが、それだと本当にギリギリです。そもそも、タクシーを簡単に拾えるかどうかも…いや、待てよ、校門にタクシーを呼んでおけば確実だな、と直前に思いつき、早速、タクシー会社に予約の電話を入れました。大層なことです。

仕事用の暑苦しい服を着て、コンサート会場へ…体育館ですから、冷房はなく、配布されたウチワをバタバタしながら、鑑賞します。
KAZUははさんの姿を見つけて合流しました。「さっき会ったら、すごくはりきってたよ」とのこと…へぇ、それなら無理して来なくてもよかったかも。
しばらくすると、体育館の扉のあたりから、観客席をのぞくNANAの姿が。確かに、機嫌よさそうです。

本番も機嫌よく、頑張って踊っていました。昔、同じコンサートで、にこやかに踊る中学生、特に男子の姿にカルチャーショックを覚え、「一体、どんな育ち方をしたんだろう」と驚いたのですが(だって、私のころの中学校は「校内暴力」真っ盛り、毎日、「3年B組金八先生」のような光景が至るところで見られたのですから)、そのときの男子中学生と同じように、NANAが踊っていました。観客の人たちには、NANAが日ごろ、「学校には行きたくない」「クラスはいやだ」と言っているなんて、想像もできないでしょう。

思えば…
NANAが同じコンサートで、学童保育所の最高学年として太鼓をたたいたのは、今から4年前のことです。あのときは、太鼓の取り組みを拒否していたNANAに、指導員の先生が辛抱強く働きかけ、やっとのことで出演できたので、先生も親も涙うるうる状態でした。しかし、本番のNANAは、実に機嫌よく、楽しそうに太鼓をたたいており、これまでのトラブルなど微塵も感じさせませんでした。
あのときと一緒だな…
一つの山を越えたのでしょうね。
決して平坦な道ではなく、転ぶことも多いけれど、あのころと同じく、確かなガイドに導かれ、少しずつ、少しずつ…

「学校に来るのがしんどかったら、弦だけ弾きに来たらいいよ、心が落ち着くよ」と顧問の先生がおっしゃいました。どことなく、NANAが絶大な信頼を寄せる、小学校の先生似ています
「明日は、朝から勉強会に行くねん。先生がな、〇〇くんに声かけてはったから、オレも行くことにしたんや」
あぁ、これも4年前に聞いたことのある話…顧問の先生となら、富士山級の山だって越えられるかも!
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