五月
ヘレン・メリルが大阪に来月来る。“ニューヨークのため息”。憂いの吐息。咲かせて咲かせて、初夏の夜。「私、自分のキャッチコピー決めたわ。」「何?」「・・・・“浪花のため息”。」
「泥臭いやん!!」・・・・帰ってくれたら嬉しいわって、その昔私も唄ったモノよ。
7月13日
もう半年も、日記をつけずにおいた。主に仕事面で状況が激変し、付いて行こうと必死になっていたら全く日記などかけずにいた。てんやわんやも落ち着いて06年ももう半分を過ぎた頃にやっと、よく晴れた夏の昼間、一人部屋に篭って半裸に近い今夜のドレス姿でこうしてパソに向かう状況の不可解さ。何故かBGMはチァゲ&飛鳥なのだ!曲は中途半端に古い「LOVE SONG」。この謎については後に記す事とする。
またまた五月。
バイトから次のバイトへ、必死に愛車“一角獣(水色ハンサムチャリ)”をこいでいた。と・・・、以前見かけた男が店先で仁王立ち。「あー!姫!」「おおー!またねー!」仁王立ちしていたその男、以前西中島のいきつけの居酒屋で働いていたSげさんである。3月に独立し、ウチの近所で居酒屋を始め、オープン当初に一度だけ、その西中島に一緒によく行った当時の男に連れて行ってもらったキリになっている。夕方五時過ぎのバイト終了後、何故昼間から仁王立ちしていたのか真相を解明すべく、一角獣を飛ばす。と・・・、店先で水を撒くSげ氏。「乙カレー。ココ、昼間もやってんの?」「おおー、姫。最近ランチも始めてん。」「ふーん、頑張るなぁ、ほな、またね。」「イヤイヤイヤ、これも何かの縁や、一杯飲んでいき!」「いやぁー、まだ仕事あるし・・・、いや、でもそう?じゃぁホントに一杯だけよ。」と、捕まったのが最後、かけつけ焼酎ロックがマズかった。気付けば泥酔、爆睡。「おはよう御座います。」「うわ!今、何時?」「九時半。」その日は八時から又夜のお勤めが待っていた、遅刻のあげくここまで泥酔していては言い訳も無理だ。仕方無い、休む!と店先で電話。「すんません!頭痛くて電話もできなくって・・・、今夜お休み頂きたいんすが。」「今日は休み多くて二人しかおらんねん!なんとかし!」「いやぁー、でもでも久々の友達に会っててね、今から行くと10時とかなりますよう。」「頭痛いのになんで友達と会うんや!もー、休んどき!!」酔っているので言い訳も無茶苦茶だった。気を取り直そうとその晩は閉店まで飲み、そしてSげさんを連れて更に別の飲み屋でしこたま飲んだ。
その翌日
「なぁ、仕事の書類と薬やで買った日焼け止め、ないねんけどなかった?」「うーん、もっぺん店見てみるわー。」昨夜の泥酔で様々なモノを無くし、そして昨夜バレバレの仮病で休んだ店ではオーナーから怒号を浴びた。日焼け止めが見つかったとの連絡を受け、それを理由にいそいそとまたSげ氏の店へ飲みに行く夜。
更にその翌日・夕方五時半
「今日ははよ帰るでー!!」「いよっ!マキちゃん、そのセリフ毎日聞くけどはよ帰った事ないし!」「イヤほんまに今夜はさくっと帰る!」西中島時代より私を“姫”としか呼ばなかったSげ氏にも、名前を覚えられた様である。気を良くしてあまり好まないスーパードライを煽る。「いやー、毎日来てくれるしウレシイわ!」「せやねん、最近気付いてんけど、私気に入った飲み屋、独りで集中的に通いつめる癖あんのよ。」と、そのセリフを吐いてフト気付く。 「おそらく、私は飲み屋の店主に擬似恋愛をする癖がある。」 いつぞやも、又いつぞやもそうやったナー、と感傷に浸りながらそのまま泥酔。