またテレビドラマの話。日本テレビ火曜夜十時、今日で三回目。
「貧乏男子」と書いて「ボンビーメン」と読む。元は漫画の話らしい。
初回から見ていて、コメディタッチながら、現代日本で借金に悩む多くの人たちをけっこうシビアに描いたドラマだと思った。
小栗旬という人気俳優が演じる大学生の主人公が、借金生活を重ねるというドラマ。彼は友達つきあいがよくて、メシをおごったり金を貸してやったりといい顔をしてしまい、そのためにカードで気軽に借金してしまう。
このへんは、実は身につまされる。数年前まで、私もずいぶんクレジットカードの世話になっていたから。VISAとかJCBとかいろいろ平行して借りた。ひとつのカードの借金を、他のカードで返すようになるともういけない。
私の場合は、旅行や好きなものを買うことが多かったが、カードというのは、まるで金がわいてくるかのような錯覚に陥る怖いものだ。あとで利子をつけて返さなくてはならないのに、その場しのぎで使ってしまう。
今、私はカードはすべて処分して、借金しない生活を心がけている。
さて、このドラマはほかにも、ストレスを発散するためについ買い物で浪費してしまう、そして実は自分自身もローン会社の社員である女性とか、結婚詐欺にあって多額の借金を背負っている警官とか、あるいは、逃げた親の莫大な負債を抱えているバイト仲間の青年とか、いろいろと借金に悩む人たちが出てくる。
あちこちのカード会社で愛想をつかされた彼らに金を貸してくれる、ちょっと闇の組織っぽいところの「オムオムさん」という謎の人物が出てきて、これをユースケサンタマリアが怪演しているのだけど、そのキャラが個人的にはわりと気に入っている。
けどこのドラマ、単なるコメディでも、あるいは世相の風刺劇でもない。
実は「愛」を描いたストーリーであるところが、見続けてしまう理由だ。
この主人公、まわりの人物に利用されだまされても、あきらめずくじけず、みんなのために尽くそうとする。買い物好きの女性を止めたり、負債を抱えたバイト仲間の面倒を見たり、借金に困る警官を助けたりする。
現代の貨幣社会における「隣人愛」のドラマなんじゃないかと思う。
今日は三回目だったけど、とりわけ良いなと感じた。
警官のおじさんが以前に結婚詐欺に遭って借金を抱えているにも関わらず、またきれいな女性にだまされて、2度目の詐欺にかかってしまう。
ステンドグラスの美しい教会でひとり、来ない恋人を待つ姿が痛い。
でも、そんななかでも、彼は後悔はしない。主人公は、困っているという相手の女性を助けようとした彼のことを、立派な人だという。
そして、愛と金とどちらが大切かと問う金貸しのオムオムに最後に言う。
「愛があれば、たとえだまされても勝ちなんです」
ボーヴォワールが言った。献身って一方的なものだって。
愛は惜しみなく与えるもの。天国に宝を積んで生きよう。
私たちに負債のある者を赦しましたように、
私たちの負債をもお赦しください。(マタイ6:12)