生放送でドアラ初めて見た!!!おめざめワイド見たらいきなり
ドアラが出てて・・うわ・・っ聞いてないよ!!見てよかったあああ
というわけで、つづきですvvv
ケヤキの若葉薫る初夏の大通りは、行き交う人々でごった返す。
人ごみの嫌いな俺は、頭一つ分高い視線で群集をぐるりと見回し
小さな溜め息吐いた。武道場の都合で今日土曜は昼で部活が終ると
知るや、ここぞとばかりに家人にお使いを頼まれてしまったのだ。
(ったく人使いの荒ェ・・高校生でお使いってどうなんだよ・・)
『週末は用事があって行けないの』
これだけ人がいて偶然会うこともなかろうが、見回した視界の中に
金色に揺れる髪をつい探してしまう。
(あいつまさか・・・デートとか、かな・・)
大人だし。ちょっと変わり者だけど・・綺麗で優しい奴だから、
恋人がいないことの方がおかしいと思う。
生徒の中でだって人気があるし、俺の目から見ても明らかにファイに
気がある感じのする教師もいる。
ファイの隣に見知らぬ男を思い浮かべ一瞬異様に胸がざわついたが、
そう言えばあいつは男であったと思い直す。じゃあ相手は女かとも
思ったけれど、それはそれで難しいのではあるまいか。
白く透ける肌、蒼く煌く瞳。金に揺れる髪に、華奢な身体。
相当美人でなければ釣り合うまい。決して口に出したくないが
正直、どんな女と比べてもファイの方が断然綺麗だと思う。
(考えてみれば、あいつのこと全然知らねぇな・・・)
よく話し掛けてはくるけれど、そう言えばあいつは自分のことをあまり
話さない。
家族と住んでいるのか、一人暮らしなのか。
どんな友達がいるのかとか、・・・恋人はーーー
(・・いるのか、とか・・・)
「あれー?君ひょっとして」
突拍子もなく、想像の中の人の声が聞こえて。
驚いて振り向くと、具現化した想像の姿に固まってしまった。
白く透ける肌、蒼く煌く瞳の教師が、そこにふわりと微笑んでいたのだ。
しかも。
(・・・・・白衣じゃねぇ・・・・!!)
考えてみれば当たり前だが、いつもお決まりのスタイルなので
他の服を着ているイメージがなかったのだ。
目の前の教師は意外にも、少々ミリタリ風味のズボンを身に着けていた。
男物(まあ当たり前なのだが)を着ると細く白い華奢な身体との
ギャップが強調されて、・・多分本人にその自覚はまるでないと思うが。
(か・・っ!!かわ・・・・)
「あはは、やっぱり黒りんだあー。背高いからすぐ分かったよ!
すごーい、偶然だねぇ!」
けらけら笑って髪をかき上げたファイの半袖の腕には、ごつい男物の
腕時計がはめられていた。細い腕が、更に細く見える。
「こんな所でどうしたのー?買い物?」
「ああ・・まあ・・」
ドギマギして口の中でぼそりと答えると、ファイはその腕時計を見て
悲鳴を上げた。
「いっけない、遅刻だー。じゃ、月曜日元気に学校来るんだよー」
「おい、どこ行くんだよ」
口をついて出た言葉に、自分でも驚いた。
こんなこと聞いて、どうするんだ。
「ちょっと人とね、待ち合わせなんだ。
ごめんねー、時間あったら何かご馳走してあげたんだけどー」
「人って・・・・」
人って誰だと聞こうとしたけどーーそれこそ、そんなこと聞いて
どうするのだと思って、止めた。
ファイに見惚れたように振り返る、周りの奴の視線に気が付いた。
見るんじゃない、と言いたかったけれど、自分も同じだ。
あっさりと背を向けたファイは、あっという間に人ごみの中へと
消えてしまった。
学生の俺には、社会人の生活はよく分からない。
まだ見ぬ、知らない世界に住まう彼。
俺の知らない、誰かと会うのだ。
そう思うと何だか、胸が苦しくなった。あいつが笑顔で駆け寄るだろう
待ち合わせの主に、重く強い感情を覚えた。
そして俺は、気が付いたのだ。
その相手に、嫉妬している自分に。
つづく
拍手ありがとうございました!
投稿者: koorinoasikase
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